備中松山城02

1.備中松山城を訪ねて

平成9年に本丸の櫓や堀が復元されており、その見学が今回の目的であった。

小松山山頂(臥竜山:標高430メートル)に残る城跡へは旧登山道を登る事になるが、現在では観光道路がついて、八合目の鞴峠まで登ることが出来る。タクシーを降りて登城道を登っていくと、右手に太鼓丸の見事な石垣があり城下が見下ろせる。これを見学していよいよ大手門跡にたどり着く。

大手門は明治時代に取り壊されて今は無いが、築かれた石垣と、ごつとつとした巨大な自然石との組み合わせは訪れる者を圧倒し、素晴らしいの一語に尽きる。

門跡の石垣の間を入ると狭い枡形となっており、門内を左折すると道は右なりに登りとなっている。突き当りに土塀(重文)が修復されて保存されている。三の丸の広場を右に見て、さらに坂道と石段を登っていくと二の丸にたどり着く。

山頂を削平した二の丸は今は広場となっていて、訪れた人が弁当を食べるなど憩いの場となっているが、かつては殿舎が建っていた。

その先に石垣が築かれ一段高くなった本丸があり、木造で復元された二基の平櫓と白塀が望まれる。その本丸の奥に重要文化財の天守が、青空をバックに優雅な姿で建っているのが見える。

備中松山城01

岡山県の山間部にある高梁市を訪れた。もとは松山と言った。

岡山から伯備線に乗り特急で35分、高梁川を左に見て高梁駅に到着する。

ここには、日本一高所にある現存天守として有名な備中松山城がある。愛媛県の松山城との混同もあるので、備中を冠して備中松山城と呼ばれており、日本三大城の一つとして、城ファンには見逃す事の出来ない山城遺構なのである。

残る二城は美濃の岩村城と奈良の高取城だが、三大山城で天守が現存するのはこの備中松山城だけという貴重なものである。

麓の町には武家屋敷が残り、風情豊かな城下町の面影がアチコチに残り、ゆったりとした時間が流れていて、心豊かな旅を満喫できる。